江戸時代より黒毛和牛の名産地として知られる山形県西置賜郡(旧米沢藩手ノ子地方)。
夏は非常に暑く、冬は豪雪になる盆地特有の気候が、上質な肉質の手ノ子牛(てのこぎゅう)の故郷です。
昭和47年に、この地で優れた飼育技術を持つ生産農家が東北地方で最初の生産者団体「手ノ子牛研究会」を結成し、手ノ子牛の生産をスタートしました。当社では同年に手ノ子牛の商標を申請し、その後の特許庁の審査を経て昭和51年に登録となりました。
現在は手ノ子牛研究会の生産農家と共に品質向上に向けて研究を重ねています。穀物を中心をした自家配合飼料を使用し、牛の健康や飼育環境に気を配りながら、一頭一頭最高の状態に育て上げています。
手ノ子牛は、他の黒毛和牛に比べてとりわけ多くのオレイン酸が含まれています。オレイン酸は牛肉独特の香りと呼ばれる「和牛香」の大切な成分で、ほんのりと甘い、食欲をそそる香りが、手ノ子牛のおいしさを決定づけています。
手ノ子牛研究会 会長 小関勝助さん
とろけるような脂と芳醇な香り。理想の手ノ子牛を育て上げるのは一筋縄ではいきません。
手ノ子牛のふるさとである山形県は寒暖の差が大きく、牛にとっては体調を崩しやすい自然環境です。
そのような中でも、常に一頭一頭の健康状態に気を配り、季節に合わせて牛舎の温度や湿度を調節する為に空気を入れ替えるなど、体調を崩すことのないように愛情を込めて育て上げています。素牛選びやこだわりの飼料が大切であるのはもちろんのこと、それらと同じくらい、一頭一頭に対する気遣いや愛情も不可欠なものであると思っています。
お客様からの「おいしい」という一言が私たち生産者の「誇り」であり、また、最高の手ノ子牛を育てる為の「糧」となっています。
国際味覚審査機構(ITI)の「2021年度と2022年度の審査会」に手ノ子牛を出品し、「優秀味覚賞」最高ランクの「三つ星」を獲得しました。2022年度に三つ星を獲得した部位は、モモ肉、バラ肉です。世界に認められた手ノ子牛をぜひお試しください。
※優秀味覚賞(Superior Taste Award)とは
優秀な味覚と品質を持つ食品・飲料品の審査・表彰を目的とした認証であり、その審査会はベルギーのブリュッセルに本部を置く国際味覚審査機構(ITI)で、2005年から毎年開催されています。世界で最も権威のあるシェフ・ソムリエ協会のメンバーであるプロの味の専門家が審査する品評会で、受賞品は三つ星が最高の3段階の賞が贈られます。